今も聞こえる ヨイトマケの唄 今も聞こえる あの子守唄 工事現場のひるやすみ たばこふかして目を閉じりゃ 聞こえてくるよ あの唄が 働く土方のあの唄が 貧しい土方のあの唄が 子供の頃に 小学校で ヨイトマケの子供 きたない子供と いじめぬかれてはやされて くやし涙にくれながら 泣いて帰った 道すがら 母ちゃんの働くとこを見た 母ちゃんの働くとこを見た 姉さんかぶりで 泥にまみれて 日に灼けながら 汗を流して 男にまじって網を引き 天にむかって声あげて 力の限りに うたってた 母ちゃんの働くとこを見た 母ちゃんの働くとこを見た 慰めて貰おう 抱いて貰おうと 息をはずませ 帰ってはきたが 母ちゃんの姿見たときに 泣いた涙も忘れはて 帰っていったよ 学校へ 勉強するよと云いながら 勉強するよと云いながら 〈 ♪ 〉 あれから何年たったことだろ 高校も出たし大学も出た 今じゃ機械の世の中で おまけに僕はエンジニア 苦労苦労で 死んでった 母ちゃん見てくれこの姿 母ちゃん見てくれこの姿 何度か僕もグレかけたけど やくざな道はふまずにすんだ どんなきれいな唄よりも どんなきれいな声よりも 僕をはげまし 慰めた 母ちゃんの唄こそ世界一 母ちゃんの唄こそ世界一 今も聞こえるヨイトマケの唄 今も聞こえるあの子守唄