レヴィアタン「このパーツをここに つけて…。よーし、 出来てきたぞ…」 アスモデウス「わー!すごーい」 レヴィアタン「なんだ、アスモか。 いいでしょ?『爆裂ロボ ボンバリオン』のプラモ。 しかも限定モデルで全身メタリック シルバー」 アスモデウス「綺麗だねー」 レヴィアタン「へへっ」 アスモデウス「美しすぎる」 レヴィアタン「まぁね」 アスモデウス「惚れ惚れするよ!」 レヴィアタン「そ、そんなにー!? 」 アスモデウス「『爆裂ロボ ボンバリオン』メタリックシルバー モデル」 レヴィアタン「うん」 アスモデウス「に映るぼくの顔!」 レヴィアタン「え、そっち!? プラモじゃなくて!?」 アスモデウス「こんなヘンなプラモ に映っても美しいんだなぁ…僕って 」 レヴィアタン「ヘンなプラモってな んだよ!」 アスモデウス「ごめんごめんレヴィ !作業を続けてこのヘンなプラモを 完成させて」 レヴィアタン「だからヘンって言う なって!もう!よし、 じゃあ足のパーツをつけて」 アスモデウス「いいねぇこの足」 レヴィアタン「いいでしょ?」 アスモデウス「に映る僕!」 レヴィアタン「やっぱそっちだよね !」 アスモデウス「足の裏に映る僕も見 てみたい」 レヴィアタン「うわっ!ちょっと強 引に動かさないでよ!」 アスモデウス「うわー!足の裏に映 る僕も最高!!」 レヴィアタン「はぁ!?」 アスモデウス「このプラモにもっと 積極的に足をつけていこうよ!」 レヴィアタン「いや2足歩行のロボ ットだし、 足のパーツも2本までしかないから 」 アスモデウス「だって…足に映る僕 が美し過ぎるんだもん!足のパーツ だけ僕が取り寄せるから、 8本9本とつけていこう!」 レヴィアタン「不気味だよ!多すぎ でしょ!足」 アスモデウス「この顔のパーツと足 のパーツを交換したりしてさ!」 レヴィアタン「やだよ、 首元から足が生えてるロボット」 アスモデウス「胴体も足にして」 レヴィアタン「え!?」 アスモデウス「手も足にして」 レヴィアタン「は!?」 アスモデウス「足も足にして」 レヴィアタン「それはまんまだよ! 」 アスモデウス「右の足の手に、 足のライフルを持たせて、 左の足の手に、 足のシールドを持たせて、 足の背中に、 足のサーベルを背負わせて…」 レヴィアタン「もういい!足だけじ ゃん!!ただの『シルバー足かたま り』だよ!」 アスモデウス「じゃあ、 せめて足の裏だけでも増やそう!」 レヴィアタン「足の裏だけ増やすっ て何!?」 アスモデウス「大量の足の裏を、 全身にちりばめてさ」 レヴィアタン「やだよ、 体中に足の裏がくっついたロボット !あのさ、 ほんと邪魔するならどっか行って! 」 アスモデウス「あ、 ほんとごめんレヴィ、 取り乱しちゃった…どっか行くから …そのプラモの足の裏だけ貰ってい い?」 レヴィアタン「いいわけないだろ! そんなに自分のことを見たいなら、 鏡の前に行けばいいでしょ?」 アスモデウス「鏡に映る順当に美し い自分に飽きたんだよね、 予定調和っていうか」 レヴィアタン「よくもそこまでハッ キリ言えるよねぇ。 むしろちょっと憧れるわ」 アスモデウス「だからね、 こういうヘンな物体に映る自分も美 しいのか、 確かめたい!楽しみたい!」 レヴィアタン「ヘンな物体って言う な!そんな変わったものに映る自分 が見たいなら、 奈落相撲の土俵に行って力士の汗に 映る自分でも見に行けば!?」 アスモデウス「えっ…」 レヴィアタン「う、う、うん…、 ま、 まぁ…さすがに変な例えを言っちゃ った」 アスモデウス「ナイスアイディア! !!行ってくるよ!」 レヴィアタン「いや行くのかよ!」 アスモデウス「ありがとうレヴィ! バイバーイ!」 レヴィアタン「ほんとすごいな、 あの異次元レベルの美意識…」 アスモデウス「レヴィー!」 レヴィアタン「うわっ戻ってきた」 アスモデウス「移動中も自分を見て たいから、 やっぱ足の裏だけ貰っていい?」 レヴィアタン「ダメー!!」