低空で飛ぶアゲハ 風に煽(あお)られて くるくる踊る とっさに不安になって 君を引き寄せた午後 ただ ここにいると そう伝えたくて 言葉を捜すけど Ah めまいがする 神様にどんな罰を下されようとも 自分を騙すのは もう止めよう この唇が 手のひらが 眼差しが求めるのは 誰なのか今日まで 気づくのが怖かった ユメも弱さも知りすぎて 近すぎて 傷つけあう 絶望に咲く 野薔薇のような恋だけど 忘れたくない 君のことを 地下鉄の出口から あふれる甘くて残酷なメモリー 余りにカンタンに過去へと誘う 夏の終わり それでも未来に向かい歩いてる どうして君なのだろう? それは多分今だって逢うたび震え出すこの想い 拒んでた分だけ 欲しくなるよ その唇が 手のひらが 眼差しが求めるのも この身体であれば この魂であれば 夜を纏(まと)った水色の触角をひき千切って 夕陽がふたり 隠してしまうその前に 君を抱きしめ こう言うよ 二度とは淋しくさせないと もしもあした この世界が崩れ去り 偽りという鱗雲が覆い尽したって この唇が 手のひらが 眼差しが求めるのは 待ち疲れたように 静かにほほえむ君 ユメも弱さも知りすぎて 近すぎて 傷つけあう 荒れ野にゆれる 野薔薇のような愛だけど 背を向けないで 息を殺して 泣きたくなるようなキスをしよう