起こされるんじゃなくて 自然に目を覚まして カーテンの隙間から差し込む 穏やかな陽の光に 誘い出されるように 窓を開け 今日が動き出す 柔らかな風に揺られて 緑きらめく 静けさが 心まで 融かしてくれる 絶え間ない喧騒の中のひと時 安らぎの時間 この手 腕の中で 束の間過ごす どんなものでも 必ずその時が来れば飛び去る わかっているから だからせめて今は その在るがまま 見ていよう そうこの場所で 義務感だとかじゃなくて ただそうしたくなって 手間をかけ水をやり育てる 期待するでもなくて ただ必要満たせば あとはもう 見守るだけでいい 風が葉を踊らせ 耳に届く音 とても心地良い 他に何もいらない ただのノイズになるだけ 絡み合う運命を解く合間の ささやかな時間 応えきれないほど 望むこともない 無理もさせない いつでもその手を信じて預ける 疑うことなく だから小さな庭 この平和(バランス)は 壊したくない 大切な場所
