口に運んだ 氷菓子ひとつ 去年の今頃は 君と食べてた 頬張るたびに 目を閉じるしぐさ それを眺めるのが とても好きだった 街はすでに陽炎 氷は溶け始めてるのに この寂しさの塊だけは 残ったままで あどけなく はにかんだ あの日の 君がきらり この胸のグラスの中で 季節ひと回り どれだけの 時間が過ぎ 記憶を薄めようと ベロに色がつくたびに 甦る 君の水色 口に運んだ 氷菓子ひとつ こんな味だったっけ 君がいた時と違う 思いつく限りの 言葉を並べてみたけど 君を取り戻せるようなものは 見つけられなくて 青空が 広がるほど 僕の心は ぽつり 繰り返すように溢れてく 君じゃなきゃやだよ どれだけの 嘘重ねて 世界を頬張ろうと 君のシロップで味わう 世界にはきっと 敵わない あどけなく はにかんだ あの日の 君がきらり この胸の痛みは僕だけの 夏の風物詩 どれだけの 時間が過ぎ 記憶を薄めようと ベロに色がつくたびに 鮮やかに 君は水色