渇きを癒す為の 細き頸-うなじ-に 掛かる黒き髪が不意に揺らめく 理の異なる世を 映す瞳が 鏡にさえ映らない我が身を捕らえる 悪夢纏う 夜に惑いて 甘美な時が悪戯に嗤った 永遠の孤独に射す幻なるや 君という (儚い) 安らぎが (只) 胸を穿つ 終わりなき呪いを照らす月影 夜舞毎-よまいごと-に重なり合うは 切なき定めと 知りながらも 紅き雫を求め 彷徨うだけの 長く暗き闇に閉ざされていた 流れゆく星霜さえ 見えぬ瞳が 一瞬さえ残せない命に抱かれる 生きる意味を 手に入れるには 畢りという名の果てが要るのだろう 刹那の愛こそが真実ならば 君という (儚い) 喜びは (亦) 時を解く 軈て訪れるは消えぬ苦しみ 其れでも尚求めてしまう… 渇きさえ忘れて 紅い月の 光が告げる 運命の侭 捧げよう、全てを 永遠の孤独に射す幻なるや 君という (儚い) 安らぎが (只) 心穿った 百鬼夜行の夜に選んだ悪夢 悪戯な出逢いと 甘き時に抱かれ 赫奕たる銀の瞳に 貫かれたなら 夜明けに消えよう