一つの灯りも見えない嵐に 真っ赤に光ったオールを見つけた 流れてく 人々の中 彼の声は擦り切れたままで 波に逆らう小舟が揺れた そして次のページは破れてる 一つの灯りも見えない嵐に 真っ赤に光ったオールを見つけた そして青より青い月の下で 白い心の女を舟に乗せた 彼女に姉妹はいない “いたかもしれない” そう つぶやいた 彼女には友達もいない “真っ白な私がそこにはなくて” 冷たい夜は毛布をかぶって 朝が来るまで声を殺してた 街を囲むあの壁の上で 翼の折れた風を見つけた 道を行けば荷物が増えて 曇った窓には何も見えなくて 持てるものと落としてしまうもの どれほどの重さが違うだろう 雨が止めば陽が照りつける 風が吹きつけ雪を降らす 疲れ果てた夕日が沈み そしてあの青い月が昇る 一つの灯りも見えない嵐に 真っ赤に光ったオールを見つけ Weight of the oar 全てはあの壁の向こうへ Weight of the oar 失くしたオールを捜して… Weight of the oar 青い青い月の下 Weight of the oar あの壁の向こう側へ