青い浮き草を 指ではじくたび 空の鏡に はねる微笑み 今日も故郷(ふるさと)に 星は降り積もる 出逢いと別れ 季節を連れて 耳をすませば 遠いあの日の声は 今も優しく 温かいまま 歌は ほのか 赤く 月の夜 じわりほら 滲んでく そっと 結ぶ 音色 心地よく 風の中 揺らめいて 祭りのあと 淡い 幻は 静けさに とけてゆく 深く 潜り ゆるり 見上げれば 空はもう 夜明け前 踊る燈火(ともしび)に 映る面影が ふれた 心の 古いかさぶた そっと手をかさね 瞳を閉じれば 胸に響いた 一粒の音 か細い旋律(メロディ) 幾つも絡まり合い いつかの夢を 奏ではじめる 歌を 紡ぐ 遙か 月の夜 じわりほら 沁みてゆく 浴衣 濡らす 音色 美しく 儚げに 揺らめいて 祭りのあと 淡い 幻を 手繰り寄せ 抱きしめて 浅い 眠り 目覚め 見上げれば 町はもう 夜明け前 曖昧な感情が 舞い散った瞬間に 広がる景色 伸ばす指先 心が今 息づく 歌は ほのか 赤く 月の夜 じわりほら 滲んでく そっと 結ぶ 音色 心地よく 風の中 揺らめいて 祭りのあと 淡い 幻は 静けさに とけてゆく 深く 潜り ゆるり 見上げれば 空はもう 夜明け前