時計の針は 同じ場所で 動かずに止まって 涙だけ流れ 思い出は目に見えないのに 心だけで映る 痛く鮮やかに 夜空の月に 願ったのに まだあなたに つたう雫 なぞってほしくて いつまで愛があり いつまで夢があり 問いて解いても解けない 絡まるツタのよう どうして今も 咲いたままのダリア 頬から胸をつたって足元まで 喜びもあった きっと想い合えたから 誰か教えてよ いつか木の葉についた滴のように 光るのかな 空白の いつもの場所には 風だけが吹いて 通りすぎるだけ 儚くて幻のように 遠くなってゆく 揺れる影一つ もう聴こえない 包み込む声 その唇 別れの日も 動かなかった どこまで真実で どこまで偽りで 問いて解いてもほどけずに 後ずさりした どうして今も 咲いたままのダリア 頬から胸をつたって足元まで 喜びもあった きっと想い合えたから 誰か教えてよ いつか木の葉についた滴のように 光るのかな Ah あなたとの 思い出はもう全部捨てたのに まだ咲いている あなたが置いていった一輪の ダリアの花 枯らせずに どうして今も 咲いたままのダリア 頬から胸をつたって足元まで 喜びもあった きっと想い合えたから 誰か教えてよ いつか木の葉についた滴のように 光るのかな