風がそっと 季節を連れてくる 胸の奥で まだ名前のない春が芽吹く 朝の光が 窓を叩いて 眠りの底から 僕を呼び戻す まだ少し冷たい 指先の先で 君の笑顔を 思い出していた 冬の影が 遠くへ消えて 街の色が 柔らかく滲む あの日の約束が 胸を揺らすたび また歩き出せる気がした 風薫る 春の匂いが 僕の心を そっと撫でていく 止まっていた時間さえ 動き出すような気がして 君に会いたくなる 川沿いの道 並んで歩いた あの午後の影が ふいに蘇る 桜のつぼみが 空を見上げて まだ見ぬ季節を 待ちわびている 言えなかった言葉たちが 胸の奥で まだ息をしてる 春の風が 背中を押すなら 今度こそ伝えられる気がした 風薫る 春の匂いが 君の名前を そっと運んでくる 遠回りした日々さえ 今は愛しく思えるほど 優しい季節だよ あの日の涙も 迷いも 全部この風が 洗い流してくれる 新しい僕で 君に会いたい そんな気持ちが 芽吹いていく 風薫る 春の匂いが 未来の扉を そっと開いていく 君と描く明日なら どんな景色も輝いて また歩き出せる 風薫る 春の匂いが 僕らの季節を そっと包み込む 出会えた奇跡を胸に 今、春へと踏み出すよ 風が優しく笑う
