新しい歯ブラシを買ったり 昔の日記帳を開いた 散り行く花 桜吹雪 踏まずに歩いた 歩道橋から見えるビルの街 遠くで胸震わせる故郷が 淋しいねと手を振って動き始めてる サクラチル 季節は廻って 追いつけない程に早く まばたきの間で輝く あの日の木陰を探すよ いつまでも 空を見れば流れる雲が 途切れ途切れ浮かんで消えていく 緩やかな坂 滑り降りていく 自転車に乗って サクラチル 季節は廻って 合わせた歩幅 確かめて まばたきの間で輝く あの日の木陰を探すよ いつまでも 大きな声で「わはは」と 笑っていたのに なぜか 鏡に映る姿が少し哀しそうだった 1人を怖がる私を連れ出してくれた あのつないだ手は 二度とここへは来ない サクラチル 季節は廻って 追いつけない程に早く まばたきの間で輝く あの日の木陰を探すよ いつまでも いつまでも いつまでも