体温の上昇が 伝わっている気がして 目蓋を開けるのを躊躇した 二秒後の私たち これが最後だとわかって 無理して ふたりとも ほほえんだ この棘は抜けないままでいい ずっと忘れないでいるから さよならくちびる 私は今誰に 別れを告げるの 君を見つめながら さよならくちびる 私は今はじめて ここにある痛みが 愛だと知ったよ 灰色の後悔が 世界を塗り潰しても 君だけ鮮やかに映るんだ この歌はどこへも届かない きっと空に消えていくだけ さよならくちびる それでもまだ君に 心が叫ぶの 離れたくないよと さよならくちびる あふれそうな言葉を 慌てて たばこに火をつけ 塞いだ 自分の弱さを 重ねて ごまかして これ以上はもう ダメだよね つめたいくちびる 君は今なんて 優しく 悲しい 眼差しをしてるの ほどけるくちびる 私はでも確かに 救われてたんだ さよならくちびる 私は今誰に 別れを告げるの 君を見つめながら さよならくちびる 私は今私に 別れを告げるよ ありがとう さよなら さよなら