蠢く暗い路地裏 妖しく仄めく時 魅入られた誰も彼も 抱きよせ微酔の街は踊る めくるめく坩堝に皆宙吊りクラクラ 電燈まばゆき玻璃には蟲群がり 死んでく 神も仏も目を背ける娯楽 それはそれで楽しいんじゃない? ここでずっとずっとこのままね あゝこの嘘みたいな夜 綺麗に終わればいいな 愛の真似事にもそろそろ 慣れてきたから また火を灯しましょう 暖かい煙に巻かれ 恋しいはずの思い出 言問 水面に消え そうして大人になっていくの 夜空に笑いましょう 春をひさご通り 嗜欲の人でなしと 縺れ絡んで恋恋爛爛 隙のない笑顔で何を隠しているの 暗闇を縫うその光も私には 届かないの 手軽な地獄の陶酔に落ちたら 手を繋いで離れないで ここでずっとずっと溺れたい ここでなきゃ踊れない あゝこの嘘みたいな夜 綺麗に終われるように 息ができない悲しみを電気ブランで 薄めて ねえ あの嘘みたいな月が今日は 薄ら寒いね 人の真似事にも慣れたなら身を 任せて 浅草エピローグ