翠に沈む街の灯 くたびれた人を運ぶ 穏やかに 緩やかに 曲線は動き出す 遠く離れた土地に すれちがう人を想う 細やかで しなやかな 律動を感じる 色は移り 季節を着替えた 髪を伸ばして どれくらい経つだろう 忘れたふりで 忘れてはいない 焼きついた眼差しが 私を照らす 未来を思えば思うほど 時の流れが憎らしくなる 誰も逃げられずに 大人になったんだ 思い切り産声をあげよう 深い霧の中で 足を止めて 匂いをさがした 声や顔すら おぼろげになっても 大事にしてたはずだったものが いつの間にか淡く 遠ざかっていく 透明になるグラフの線 隔たりさえ見えない 過去が思い出になろうとも 時の流れは変わることなく 全てを受け入れて 大人になったんだ 思い切り産声をあげよう 深い霧の中で 立ち尽くしたまま