冷めてゆくアスファルトの陽 烏の唄が遠のく 繋いだ心と手と手 夕焼け、夏の劇場 形の無いものだけが 透明で綺麗に見えた あの日に変わってしまう この夏のエンドロールと さざめいた蝉時雨を溶かしてゆく 轟いた雨嵐の降る様に 夏夜切り裂く、花束の下 刹那、消える花弁の影。 色褪せぬ様に、終わらない様に 今は此の夏に溺れて。 水槽の中、見下ろしたのは 巡る季節と過ぎ去る日々 それでも何時か終わる全てを 形あるものに残して。 夏夜切り裂く、花束の下 刹那、消える花弁の影。 咲いて散る様に、色褪せる様に 何時か此の夏を忘れて。 夏が終わってゆく。 僕らはこうして、きっと 大人になるのかな。