寂しがりやの少女 今日も絵を描く 消えてしまいそうな情景 未完成 色がない 塗り潰しても描き足しても 届かな いあの場所に その眼には 色付く事はなくて 重ねた白と黒で 苦い色が溶け込ん でく 追いかけて逃げる違和感を なんと 呼ぶのだろう 重ねた嘘と嘘で 紙に滲む曖昧な色 に どうしようもなく ただ泣いてる 寂しがりやの少年 真似て絵を描く 飽きれるほどの情景 未完成 不器用だ 描き直しても汚れて行く 挫折した 少年は 「僕の眼を君の眼に与えられたなら 」 悔しくて 重ねた色と色が 反発して紙を濡ら す 捉えきれないこの世界を なんと呼 ぶのだろう 出会った君の眼には 足りない物を 埋めようとしてる どうしようもなく その手を握る ああ 泣かないで 捨てられてくそ の世界 少しだけ恋を塗らせて まだちょっと不器用で 不安定な物 だけど きっと僕が描いてみせるよ 塗れた絵具の中 悩んで染まる世界 に 君は僕の手を取って描いてく 重ね てく 合せた君と僕で 淡い色が溶け込ん でく 手に入れた眩しい世界を なんと呼 ぶのだろう 重ねた色と色で 混ざって溶けるコ ントラストには 僕らが笑ってた もう 泣かないで 捨てられてくそ の世界 ずっと僕が色を塗るから 白い紙に浮かんだ 心映すその場所 に そっと君は愛と名付けた