はりついた 袖のベタベタが もう夏だって 今年も知らせる 君といた おどけた僕だけが あぁ我儘な永遠ただ願っていた せめて 目を合わせたなら 伝えきれただろうか? せめて あの花の光が 涙で消えていく 悪夢になる前に また増えた 虫刺されの跡 数えながら 足と足が触れる 並んで戯(じゃ)れた 水面に映る二人の影は 揺れる空に落ちていった 別れのセリフだけが かき消されないままに 心臓の奥底で今も響いている せめて 手を重ねたなら 足を止めただろうか? 「責めないで」 想う度にまだ痛むの 最後まで綺麗な横顔のシルエット つのる恋しさは 打ち明けられずに まだ胸の中 乾く声と ひび割れた魔法 夏去って 心は冷えていく せめて 目を合わせたなら 伝えられただろう せめて あの花の終わりが 涙で消えていく前に いくら願っても無駄 空しいから すべての悲しみはグッバイ このまま
