雲の出ずる国の眠りについた場所 ここは村の隅 人は寄らず密かに 宿りの木の下にはほら 小さくいたいけな有象が そっぽ向いてる なんだか可笑しいね いつから此処でまた 繰り返したさえずりが ぐるぐるとろけて 泡になっていくのだ 明けても仄暗い水底夢うつつ しがない衒いも熟れ謂れのないこと 顰に倣うべくはもう 一度きりじゃ飽き足らずね 再再惚けて罷るのも悪くないと 葬して蓋をした藹々と汚れてくの だんだん忘れて空になっていくのだ 朝靄のかかるうだつ無象 癖になるシャーデンフロイデに いたいけな世も気にならぬ程に えらくなっていたので