不意を突かれて言葉が出ない 夢中で遊ぶ子供のような笑顔 19時05分の外野スタンドは 丁度今プロローグのオーケストラ 光るダイヤモンドへと吸い込まれてゆく 幾千の声の雨 始まったばかりの 二人をつなぐ糸を見つめる風 夜空へ高く 舞い上がる花火よりも高く 街の灯を集めたスタジアムを 静かに見守る飛行船は さまよいながら ずっと遠くに にじむあなたの心に 手を延ばすけど 恋をしたこと 失くしたこと 傷ついたこと この手を汚したこと 大人になったのは昨日じゃないのに 暗闇がこんなに怖いなんて あなたが愛した誰かの影は たやすく心を曇らせるけど 思い出よりもきれいになれたなら生まれる波 夜空をさまよう 泳ぐようにさまよう飛行船は 今この時と明日をつなぐ 白くて細い糸をたぐり寄せて 大事にたぐり寄せてキスを 他の誰より大切な そしていつか 夜空へ高く 舞い上がる花火よりも高く 街の灯を集めたスタジアムを 静かに見守る飛行船は メロディーの中 ダイヤモンドに舞い降りる夢を見てる 響きあう夢を