月夜に舞う姿は余りにも儚くて 手を伸ばす事すら出来ずに消え逝く 最後の瞬間に何を思うのか いつまでも わからないままで その朧げな表情 終焉を知りながら 微笑んで見えた 一瞬を切り取って 記憶の片隅から はみ出さないように 言葉を綴った 跡形もなく消える前に 月明かり照らす夜に 叫ぶのは今は僕で 微かな筆跡を辿って この手を伸ばし続ける 光を失くして 瑠璃色に染まった 夜の隙間に 文字が延びる先を あの日々が教えてくれた だからこの感情に名前はいらない 涙さえも溶かした夜を 何度だって越えてきた 握り返してくれた温もり 別れを惜しむ表情 精一杯の笑顔が今の僕を形作る 決意が二人を分かつ 遠く離れても同じ月を見上げている それだけでもう十分なんだ ずっと忘れたくない ずっと忘れないから 終わりを迎えた その日から いつか誰もが忘れてしまっても 月が照らした先を見失わないように 今はまだ道の途中 存在の証を今日もここで 四季は移ろい彩られた二人 それでも変わらぬ想いを抱いて 確かな明日へと今歩き出した 失うと知って初めて どれだけ救われていたかに 漸く気付かされた 貴方が幾ら自分を否定しようとも 全てを肯定し、その素晴らしさを 叫び続けると誓おう 幾億の日々が過ぎ去ったとしても この想いだけは 消えてしまわないように 月見ル君想フ それだけが 僕の謳う意味で いつかは約束の場所へ