跳(は)ね出した時間(とき)を 均(なら)す風が 居場所を求めて 形ある実体に寄り添って ひとときだけその身を癒す 座標のない荒野に 立ち尽くせば 乱暴なその知性と記憶が 構わず迷いを 連れ去った 胸のどこか隅っこで解きかけてた 心の Diagram 縦軸が横軸へと傾いていく それなら初めから枠のない曲線を 自分らしく引き直して 名も知れぬグラフィティー 描きたくて 空っぽな昨日でも何かが 弾け動く瞬間がある 無数の可能性が切り出されて 気がつけば遠くにいた 心が掴んだ事実が ただあるだけ 胸のどこか隅っこに落書きした 未来の Diagram その模様が透明へと 滲(にじ)んでいった それでももう一度 強い筆の下地を 自分らしく書き直して 巡る心模様 消えぬうちに 胸のどこか隅っこに落書きした 心の Diagram 条件も定理もない自由な線で 頬伝う幾つもの 哀しみのフラクタル 連なる日を乗り越えたら 新しい世界を 生きてくだけ 私の Diagram 心の Diagram