飾り立てられた 天秤は身動きも取れず 腐食を待つように 縛り付けられている 砕け散ったガラスは 凶器と化している かつては透き通り 美しかった筈なのに 狂った風に吹かれて 廻る運命の歯車よ 神として世の退廃を 欲して良いのなら 贖罪も厭わず この身ひとつで 祈りを 色付く事を忘れた実は 甘さも知らずに 熟しても爆ぜることなく 捥がれて従う 災禍の火は時流に 乗って止みはしない 涙せずとも霞む視界など 崇めはしない 狂った風に吹かれて 廻る運命の歯車よ 神として恣に采配を 振って良いのなら 贖罪も厭わず この身ひとつで 救いを Ideal World