いつか 手にしていた かすかに輝くもの これは どこから来たの 遠い彼方 それとも いつか あなたがくれた ちいさな微笑みは ぼくを 変えていった 二度とはもう 引き返せぬほどに いつか 樹々はのびて 新しい実をつけると あなたは 言葉を使わずに 手のひらだけで 教えた いつか 夢見たこと もういちど夢見たなら けして 手遅れじゃないと あなたは 手のひらで 宙に 扉を描く 月明かりのその下を 二匹の犬が歩いて行く どこへ行くの? どこまでも どこへ行くんだ? どこまでも どこまでも どこまでも 横切って消えた いつか 晴れた朝に あなたは ふいに目覚め 初めて 世界を眺める 赤子のように 驚く これは どこから来たの 遠い彼方から それとも 近くから