細い路地を抜ければそこは 急に人通りも少なくなるけど すぐにわかるわ 「すずらん」という店よ 暖簾に白く花のぬいとり 店は古くてお客もまばらよ だけどきっと来てね 話したくなったら 嬉しい話もたまにはあるわ だけどいつもなぜか湿った話ばかり 縁切り話やだまされて死ぬだとか そんな女や男が来るわ そうねたとえば世間の吹き溜り だけどそこがいいの 楽しいこともあるわ 苦い酒ならたくさんあるわよ 私も飲んだわお客といっしょに ずっとこの町を出たことないのに ずいぶん世間を歩いたみたいよ そんな私と会いたくなったら いつでもおいでなさい 居酒屋「すずらん」に