蝕まれて崩れ落ちる 群がり巣食えば欲の坩堝 擦り寄り 合掌 心の肉に塗りたくりましょう 「不幸(さちあらず)」の甘い蜜を 啄まれ逝く痛みを悼め 剥き出しの愛で 罅割れ覗けば蠢く無数の性 形を留めずとも生き残った私を 最愛としよう 「死せず極に哭く」 喰い潰せよ蠱毒 尽くせよ…凌辱の限り 「死せば獄の楽」 喰い潰したらば孤独 正に夢見心地 閉じ籠る殻の中で舐る舌何を吐く 独りで善がる「怨」「辛」「嫉」 「寄り添う」 と言えば聞こえの良い糸の切れた 傀儡 糞の役にも立たぬ戯言塗れ 私を喰らい私を生そう 現は夢見心地