透きとおる 空は高く どこまでも 遠く見えた 懐かしい景色 何も変わらない はしゃいでいた あなたの笑い声が 何処からか 聞こえた気がしたの 風が運んだ あの日の記憶 あなたが愛した この街に また 来てしまった 辛いだけなのに 置いてきた 忘れ物 探して 辿っているの 一人きり 暮れてゆく 街の色が ぼんやりと 滲んでいた いるはずのない 後ろ姿を また追いかけて 見失って 導くように 辿り着いたの カナールの窓 浮かぶ月が 揺れていた 水面に映る 二つの月が 寄り添って 離れて また近づいて ゆらゆらと またたく光が 私の心 ほどいてく 失った過去に 戻れないのなら せめて今は もう少しだけ この街の中で あなたの笑顔を 感じていさせて 星が流れて 月が眠る頃 新しい日が もう私を待ってる いるはずのない 後ろ姿を また追いかけて 見失って 導くように 辿り着いたの カナールの窓 光る朝日 眩しかった