間遠い未来へ さめざめ散り惜しむ 君を象る夜雨 明ければ跡形もなく露と消えていく 繋いでいたつもりの手は 冷たい空気の中 温もりを絡げる風が 私のものなら いつか いつかの約束を 次の星が回るまで 君の記憶を抱いたまま 果たされないこの場所で ひとり留まる 遙かを重ねて 渇いた深層に 君の香り 密かに いずれは混じり気に隠されていくけれど 願うのはいつだって同じ 叶うのなら どうか 出来るだけ高くへ 風が運んでくれたら いつか いつかの約束が 今も私を呼ぶから 君の香りを忘れても やがて巡りくる風に 思い起こす 噎せ返るほどに 広がり続ける傷に心を手放したくなる 風が吹くたび繋がる 追憶だけが寄(よ)す処(が) いつか いつかの約束と 君の記憶に包まれて ひとり眠ろう 遥かを重ねて いつか いつか会えるのなら 次の約束が欲しい ひとり遥かを重ねても きっと生きていけるから 君とふたり 間遠い未来へ