こうしている間に世界は 薄くなってしまう 何か 焦りを超えた恐怖が在った 仄かに薫るラベンダー それは枯れる前の期待をずっと 咲かせ続けているようだった 真綿がつけた傷から赤い血が 滲んでいた 可笑しくて笑いを堪えた誰かがいた 言葉のような何かが私には 解らなくて 黙って 黙って 黙った 誰かと同じ結果さ このままずっと 何も愛さなくていいよ 別に 誰に嫌われたって どうせ人は他人を見ていない 闇夜のような (最早 そのものではないか) こんな世界にたった一人だけ あなたがいた あなただけが 差し伸べられた掌 全てが偽善に見えた 呆れて視線を逸らした 誰も彼も 心はずっと孤独だ あなたでもきっとそうさ 笑って 笑って 笑った ! 優しくなれた気がして このままでいいと思った 仄かに 言葉のような何かの事が解った