カタログ 選んでた 赤い自転車 小柄な君には似合わない 最新薄型のモバイルフォンも 無口な君には似合わない ふさわしい恋人でいたい それさえ僕は 叶わないとわかった さよなら 僕の愛しき日々よ アドレスなら消せたのに ひとつ摘めば手品のように 思い出が連なるまま 涙誘う 君が気まぐれに作った料理 張り切る横顔 好きだった 毎週木曜日 水をあげていた オーガスタの葉が 好きだった そして君が愛する 何かの 一つに僕もなれるはずと思った さよなら 僕の愛しき日々よ アドレスなら消せたのに ひとつ摘めば手品のように 思い出が連なるまま 涙誘う 君に似合わない 君が愛さない 小さな宇宙の僕の星 闇が吸い込んで またはじけたら 次も君のそば 生まれたい 悲しみに終わりがあるなら 今すぐ僕を連れていって その場所へ さよなら 僕の愛しき人よ くしゃみくらい刹那ならば 今頃僕は君を忘れて 谷折りの画用紙にも 花描ける さよなら 僕の愛しき日々よ アドレスなら消せたのに ひとつ摘めば手品のように 思い出が連なるまま 涙誘う つらつらと 手品のように