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あしながれくいえむ

Track by松岡宮

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  • 2017.05.09
  • 4:17
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歌詞

母は愛しているのです 我が子を愛しているのです 寒いアシナガバチが つつじの葉っぱの裏で 長い脚も翼も 蜘蛛の糸に捕らえられ やられた だめだ 動けない そんな いまわの際で 母は あ 母は愛しているのです 我が子を を 我が子を愛しているの です 母が戻って来ない 小さな巣穴で幼虫は 雨の音よりかすかに ひゃうひゃうひゃうと啼くのです 母はそれを聴くのです 寒さで関節がきしみ 次第に遠のく意識で ひゃうひゃうひゃうを聴くのです あの子に い あの子にご飯をあげなくちゃ あの子を を あの子をちゃんと育てな きゃ ぽんぽん 春は本当に簡単にたくさんのものを 生み出してゆく そして春は本当に簡単に たくさんのものたちを 消滅させてゆく ぽんぽん 母に嘘ばかりついて 母の財布をくすねて 母の頬を殴り 家にちっとも帰っ てこない 子供であったとしても 数百万の借金を 何回も母に肩代わりさせる 子供であったとしても 前科を何犯もこさえて 警察に何回も呼ばれる 子供であったとしても 母が憎いと家を出た 見た目だけは美しい 娘であったとしても 母の知らない語彙で反論する 優秀すぎる子供であったとしても いまわの際の水のふちでは 母はやっと愛せるのです 蜘蛛の牙に捕らえられ 母の翼がもげる くるり 身体が廻る つつじの葉っぱの裏で 空に見えた三日月 それは母に似ています 翼も足も外された 哀れな母に似ています 母は愛していたのです 本当は愛していたのです 病院のベッドの上で 点滴チューブに囲まれ 母は逢いたかったよ もう一度逢いたかったよ 小さな可愛いあなたに もう一度逢いたかったよ 明日は天気も戻って 青空広がるそうです それはほんの少しだけ それはそれは遅かった ぽんぽん 幼虫たちが ぽんぽん 地面に落ちて 夜空見上げた時に 見えたものは三日月 待ってて 母さん いまそこに行くから 待ってて 母さん いまそこに行くから

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