心臓を蝕む月光、美しく輝くほど 苦しみが増してゆく残酷な病 クランケの数は増える一方、 望む治療を与えるのも 面倒なほど 「さぁ、次の方どうぞ・・・」 ++++ クランケが死んだあと、 その胸に残る粒子は強い魔力を持ち 高値で売れることから、 月蝕病患者の誘拐が後を絶たない ++++ 巡る血液がヒリヒリと焦げる メスで切り裂いた胸元 時が止まった錯覚と明滅する1秒 月光はまるで魔物のよう 叫びあげるハートイーター クラクラ!ハラハラ! 瞬く間に膨れ上がる欲望 クランケの死を期待する観客 クラクラ!ハラハラ! 心臓を蝕む三日月、 たおやかに色付くほど激痛が 襲い来る冷酷な病 ライヒェの数は増える一方、 死せる命を数えるのも 面倒なほど 「さぁ、次の方どうぞ・・・」 ++++ 貴族たちは、 その特別な粒子を身にふりかけ、 自慢して回るのが好きだ 命の重さなど興味がないらしい、 そう煙草の灰程度のモノ ++++ 吐いた涙液がサメザメと揺れる 針で貫かれた動脈 息が止まった瞬間と共鳴する4秒 羨望はまるで御馳走のよう 唸り響くハートシェイカー ドロドロ!ハラハラ! 囁く間に盗み消える妄想 クランケの死に歓喜する上客 ドロドロ!ハラハラ! 死を待ち望む観客、 月光を誘う上客は残虐 狂し皆、月蝕病よりたちの悪い病 際限のない欲が蝕む、ああ、 脳が溶ける--- 満月はまるで魔物のよう 叫びあげるハートイーター フラフラ!ハラハラ! 瞬く間に膨れ上がる欲望 クランケの死を期待する観客 フラフラ!ハラハラ!
