凍てつく朝が来る空を 行き交う鳥たちの影が 季節の移ろいを告げる 渇いた身体に染み込む風 かじかんだ指先 ひとり温めていた まどろみの夢の底で この声は届かない 本当は気づいていた 脆く優しい嘘に抱かれ 灰色の空に舞う 雪のかけらたちが いつかあなたが流す涙を 拭ってくれるから 呼吸さえ凍るほど冷え 切ったこの世界を ふたりでともに愛せたら 進もう 違う未来へ 暗闇で溶け残る おぼろげな温もりが いつか思い出せなくなっても 心伝うから やがて来る次の春 私はもういないけど 忘れない 巡り会えたこと 儚い季節の中で さよなら