下り虚ろな電車に座し 振り返ると君が ぽつり映る窓にぽつりと雫が落ちる あゝなんて日だ 笑い飛ばせりゃいいのにな 目には見えないものが在る 人は誰しも異が有る 認めて欲しいと そう願った 耳じゃ聞こえないものが在る 人は誰しも編である 認めて欲しいと そう願った 隣駅の切符片手に 過ぎゆく停車場が 一つ二つすぎて 三つ目の化け物となる あゝどうしようもない僕を この世が嗤うんだ 痛い痛い痛い痛いと鳴くごとに 傷みを感じる 「 人に生まれた 」と 「 化け物じゃない 」と 仮に僕が叫んでも 誰もがきっと嗤うから 背を縮めて影睨んでいる なのに 上り詰まる電車片目に 映る君が笑うから 揺れて下る僕に "いいよ"と優しく語るから そいつのせいにして 我が身を認め そいつのせいにして この意を謳い そいつのせいにして この世を笑うんだ