音もなく川べりに 誰かがいま舞い降りて 紅茶のように赤く見つめる 暗く不吉な衣擦れ 煙を深く吸い込んで ぬめやかに水は流れる 全てが未知の風に浸され たなびくぼくやきみの足元 さぁ 立ちつくしていてもつまらない 気ままに あるがままに 踊ろう 踊りだす都市(まち)の灯が 川面に射つステレオグラム クラゲのように薄く眺める やがて瞼を閉じて そのままうろついてみた 水しぶきが鼻をかすめる 同じ場所にいながら 異層に生きるものたち 全てが未知の風に浸され たなびくぼくやきみの足元 さぁ 立ちつくしていてもつまらない 気ままに あるがままに 踊ろう