降る雨が身体を濡らす 嗚呼 溜息ばかり 吐く雨に 心錆びつかせゆく 滴る雫 紅い頬を濡らす 瞬く光が 淡い瞳焼き付いて 私のことなど 通り過ぎて行くまま 確かにいるのに 嘲笑れど 疎まれど 私は素であるだけさ 震える手 空を切り 結んだ髪を下ろし 崩れゆく月船に 届かぬ腕を差し伸べて 上がれども 消え行けば 行きつく場所などないのに 冷え切った矢印の先 嗚呼 凍る窓には 私以外映らず 息は漏れ 零れる雫 頬をなぞり胸を刺す 流れる時間に 淡い瞳焼き付いて 刺さる言葉は もう聴こえない届かない そこに誰かいるの 嘲笑れど 疎まれど 私は素であるだけさ 震える手 空を切り 結んだ髪を下ろし 在る場所は ここだから 揺蕩う夢を吐き出して 戻れない戸迷いを この身に終わりを植えよう