「なんか疲れてしまった」 「今日もやることがないし」 君が着てた革ジャン羽織って おどけながらベッドに沈んだ 「他にいないよ」って嘘ついて 耳元でそっと噛み付いた 君がそばに居てくれないと困るから 噛んだ 黒いチョコレート 舌で とろけて消えた 放り出した小さな鞄 「気難しい話はしないで」 仕事があるって嘘ついて 月灯り置いて飛び出した 君がそばに居てくれないと困るのに 起き抜けに噛んだ 白いチョコレート 甘くて たるくて つまんないね ありふれたものが 幸せって思うかな? 「他にいない」なんて嘘ついた 他があるわけじゃないんだけど ここじゃないどこかに 行きたくて逃げるのさ なんだよ