何もかもを全て奪っていく 強い力をそれは持っていた 今は同じ虚空をただ 見つめているだけ コップの水が溢れて こぼれ落ちて いつの間にか コップの水が溢れて こぼれ落ちて 消えた 握りしめると指の隙間から するりと抜け落ちてゆく 当たり前の日常が ほんの一瞬だけ濁った 下唇を噛みしめるようにしながら 辛そうで 苦しそうで それでも星きらめく夜空に向かって 目を決して逸らさないよ 震える姿 痛々しくて でもそれは とても凛々しかったよ とても 涙は流さない 見上げた空 月明かり 眩しくて 吸い込まれそうで 堪えて 堪えて
