窓の向こう 夜のいちばん遠く 葡萄畑のある 小さな星が 爆発する 音が しました ふと 見上げると 天窓には いくつもの流れ星が 輝いていました 「だって・だって」も もう言えない くす・くす・ぐったい・キスをして あなたはわたしを可愛がる 永久機関のできあがり 朝焼け ドーター ポーラスター 出口の見えない娘たち 自分のからだの境目が だんだんだんだん薄くなる だんだんだんだん薄くなる この 皮膚の一枚下のあたりで 何かが 生まれている 何かが 何かが 何か 何かが おかあさん かあさん もっともっと 金魚みたいな忍苦連鎖して おかあさん かあさん もっともっと 青い宇宙が失禁するまで もっともっと もっともっと もっと マザリング・エクスプロージョン 自爆しませんか 「二度とは逃がしはしないから」 「二度とは逃がしはしないから」 金属質のへその緒を クルクルクルクル巻き付けて それからあなたはほほえんで 娘のすべてを食べ尽くす それが「愛」だとつぶやいて やりたい放題食べ尽くす 夕焼けお空に星ひとつ 明日も知らない娘たち ことばの種も溶けてゆく だんだんだんだん溶けてゆく だんだんだんだん溶けてゆく もうひとりの わたしが もうふたりめの わたしが 脱出する どこかへ どこかへ どこか どこかへ おかあさん かあさん もっともっと 電気みたいな忍苦連鎖して おかあさん かあさん もっともっと 強いあなたが欲しいぶんだけ もっともっと もっともっと もっと マザリング・エクスプロージョン 自爆しませんか おかあさん かあさん もっともっと 金魚みたいな忍苦連鎖して おかあさん かあさん もっともっと 青い宇宙が失禁するまで もっともっと もっともっと もっと マザリング・エクスプロージョン もっともっと もっともっと もっともっと忍苦連鎖して おかあさん かあさん もっともっと もっともっと忍苦連鎖して おかあさん かあさん もっともっと もっと マザリング・エクスプロージョン 自爆しませんか ふと 見上げると 天窓には いくつもの流れ星が 輝いています それは わたしの あかちゃんの星 泣いています 泣いています みんな 泣いています お誕生日 おめでとう