ねぇ、なんでもない話をしないか 多分だけれど 時間はまだあるでしょう 銀河の明滅 青いライト 最終の列車 ふたりぼっちだった 最後から ひとつ前の駅に行こう きみとなら どれだけかかってもいいからさ 見えない空 濁った瞳 光った星に 迷った夜に 暗い世界 今は小さく見えた ふたり 眺める車窓 夜のむこう 光の海 パノラマがスライド 消さないで 消えないで 「どこまでもずっと一緒だよ」 きみは銀河のむこう指さして 「みて、綺麗な世界だよ」と言った おかしいな ぼくにはなんにも見えやしないんだ ねぇ、なんでもない話をしたいな 多分だけれど 時間はもっとあるでしょう この旅は短い いや長いかな まあ、どっちでもいいか そんなことは 誰かと誰かが また訪れては去って 気づいたら 電燈はひとつだけ ふたり 眺める車窓 夜のむこう 光の海 パノラマがスライド きみは星屑までも飲み干して ぼくに小さく笑った すすめ銀河鉄道 夜のむこう ぼくときみとはずっとこのままでい たいなあ 痛いなあ 「どこまでもきっと一緒だよ」 きみは一瞬だけの永遠に ぼくの永遠だけが一瞬にまたたいた 最期の電燈 そこに淡い世界が浮かんだ そこできみの涙をみたんだ