あのね、海岸線 憶えてる? はじまりはそこから 猫被って黙ったまま 海を眺めていたんだ 君のうなじに見つけたアルビノ 白く透き通った窓のよう ある日の欠伸と綺麗な横顔 ふたりで見上げたアルミ格子の 吹き抜けとすじ雲 休日の眠たそうな君におはよう 瞼を閉じたままで 理由なんかは無くていいよ カーテンの隙間から差し込んだ朝が 眩しすぎて瞑った瞳 そのまま眠りに落ちて 夢現 微かに聞こえる寝息さえも 愛しくて 儚いね 忘れたくない事が多過ぎて 胸の中大切に 仕舞っておくよ、ずっと このまま 寝ぼけたままでシーツに 包まるミノムシ 拗ねた顔も愛しい 昼過ぎの朝飯の後は海へ行こう 近づく潮風 ベタついた手と手 髪の毛はパサパサ そんなの気にしないのも君らしいね 波止めの上の君を 落ちない様に握った手 危なげな横顔に 何故か胸がつまる 風を切って羽ばたいて見せる 無邪気な君を見上げて あの日から今日までを 思い返しているけど なんだか 儚いね 忘れたくない事が多すぎて 胸の中大切に 仕舞っておくよ、ずっと サヨナラ "あのね、海岸線 憶えてる? はじまりはそこから 猫被って懐かしいね、 全部大切なの" でもね、私たち今日まででお別れ。 またいつかね。 夕日の影 君は最後 どんな顔してた? 「じゃあね」これから ふたり別々を歩むけど 喧嘩した日々すらも 薄れてしまうくらいにさ 何度も振り返る君と 最後の海を重ねて 幸せな日々だけを 思い出してしまうんだ 愛しくて"儚いね" 忘れたくない事が多過ぎて 胸の中大切に 仕舞っておくよ、ずっと このまま