吊り橋を誰か渡る 淋しい音が夜をふるわせる あの人も橋を渡り 街に行って戻らないの 飛騨の山は静か 今年も大雪よ 便りも途切れたの 忘れてしまったの 街の女性(ひと)はきれいでしょう この私より 吊り橋の上であなた 迎えに来ると真似目な顔した でもいいの今は私 飛騨の里で生きてゆける 囲炉裏(いろり)の火にあたり 炎を見つめてた お婆さんが笑う もうすぐ正月と 顔の皺を深くして倖せに笑う 飛騨の山は静か 今年も大雪よ 便りも途切れたの 忘れてしまったの 街の女性(ひと)はきれいでしょう この私より