「からあげ食いたくね?」 とおまえは いつも言っていたけれど おまえの行くその道の先に からあげはありますか? おまえの隣で ほほ笑む うつくしいひと 彼女はおいしいからあげ 作ってくれますか? いつも通りの日々が 当たり前に会えると 思っていた 友だちが 遠く離れてしまっても きっと おれら いつの日にか また 笑えるよね? おまえのからあげ 今もここにあるよ おまえのからあげ 冷めないように守っているよ オーストラリア留学から すぐに帰ってきたわけは あっちにからあげがないから ってわかってたよ 誕生日ケーキにからあげ 乗せてあげたら まるで白米をかきこむように 食べてた しょうゆに漬けこんだ お肉に味がしみていくように 今度はおまえがお肉になって ゆっくりと 幸せを その身に そっと しみこませて いけ おまえのからあげ これからはふたりで 私たちのからあげ おいしくなあれよ