夕暮れ坂を登るたび 思い出すのは いつも 自転車で通った頃 知ったばかりの 青春をカバンに詰めて 青い木洩れ陽に そっと 瞳(め)を細めた 初めて恋をして 初めて切なくて この胸がいっぱいで 泣いてばかりいた 季節 ※リルケの栞 あなたがくれた 古い詩集 ペンで書いた落書き リルケの栞 思い出の中 輝く日々 まるで 恋の押し花 誰かをあなたより 好きになれない 午後の図書館 窓際の机に1人 時に頬づえをついて 瞳(め)を閉じてた あんなに恋をして あんなに切なくて ときめきとため息で 息苦しかった 季節 リルケの涙 そっと開けば 甘い記憶 時にはさんだままで リルケの涙 悲しいけれど 素敵だった 遠い夢の残り香 今でもあなただけ 好きでいるのに…… ※repeat