世渡り上手少年A、退屈な日常に見切りをつけた。 でも梅雨盛り気分は沈むし、 晴れた日には「へへへ…」と笑う。 いつでも熱っぽさ探してたどりたどった先は、 アノ恋だった。 生まれて初めてのタメ息 それは焦がれた胸から出た。 失恋前線が来日。 彼は少女に伝えたのだ。 「あなたの弦を嗚らす刺激になるよ、それこそ 『僕』の上の上の上の……上の、 『僕』の目の上の目の上の‥‥ 上の『俺』を目指す」って。 8月の夜町 背景バックに少女は必然とハエた。 この先の展開の予告編が邪にただ、 先行(閃光)フラッシュバック。 デスとラブを共有しているアノ恋はまさに、 キワメ・ツケ。 青い時期特有の生憎さ、少しの憂鬱が無責任で善い。 雲が軍艦に見えた日、彼は少女に伝えたのだ。 「心の弦を鳴らす刺激、求めてみないか?」 オレンジ色、 あの娘のウソの香りもいつかは消えてくれるの? 僕の熱だけ冷めてしまうの? 微熱を集めて集めて集めて集めて集めてみたけど‥‥ 夏はもう、終わった。