Track by安野幽汰
大きな カラスが 鳴いてる 鉄塔から 東へ 飛び立つ 初夏の日差しを すり抜け 空を泳ぐように 入道雲 田んぼの 水面に 波紋が 広がり 夕立 雨宿りした バス停 岩の陰から 出る蛙 雷が歌う 軽トラの 荷台に 高く 積み上げた 朝採れの野菜 夢や 希望を 詰めた 鞄ひとつ 無人駅に立つ 青年 夜が 帳下ろす頃 晩ごはんの 匂いがする 帰り道