Once upon a time, there were two friends in Shibuya. これは帝統と幻太郎の物語 その夜シブヤでは、 地元の人々が集まる 祭りが催されていたそうです <的屋の帝統> らっしゃいらっしゃい もうひとつらっしゃい 寄ってらっしゃい見てらっしゃい 見るだけならタダなんだ ほらそこ行く旦那 素通りだなんて御冗談 笑っちゃうわ ここにありますは西洋から 舶来のトランプなる品物 手に取ってご覧あれ 普段ならば1000のところ 今日はもっと頑張れ!と 半値の500だ!言ってくれ 「半端ねえ!」と 半値とは半端ない それは太っ腹 どっからどう見ても買うが 得の品かな ポーカーにブラックジャック おいちょかぶにバカラ それだけ遊べればこいつはお宝 だからこそこの出会いは千載一遇 望外の喜びに景観にじむ 非の付け所はないはずですが 付いたままですよ 100円の値札 え? あれ? ちゃんと剥がしたはず…あれ? あーーーーーーーーー! ふふふ。嘘ですよ。 そこの100円ショップで 同じものを見かけたものですから。 かまをかけてみました。 <ヨーヨー釣りやろうぜ幻太郎!> YO! 幻太郎 ひとつ勝負しようじゃないか! YO! YO! 帝統 わっちは一向に構わないが? YO! そうこなくっちゃ! 好きだぜそのノリ ついでに見せてくれんだろうな? 男気 YO! YO! 何か賭けようってことでしょう? 乗ってあげましょう して、何で勝負しよう? YO! YO! YO! YO! 解ってやってんだろ!? ヨーヨー釣りだYO! こよりは1本 こいつが切れるまで 多く釣ったもん勝ち シンプルでいいっしょ? 負けたら言うこと1つ なんでも聞く!それでどう? 問題ないですよ 始めましょう YO! YO! …… いつまでやりますか? 笑 埒が明かねえなぁ! やうやう日も暮れてしまいますね。 引き分けということに しておきましょう。 しょうがねぇなぁ。 じゃあ次は射的で勝負しようぜ! あ、金魚すくいでもいいぜ! <祭りの終わり> 宴もたけなわとなると 少し寂しくなるのはなぜかな? もう一度初めから なんてダメかな? 夢の中でも逢えたら 想いは叶わぬが定めかな 何言ってやがんでい! いつもの嘘だろう? 幻太郎 それかさっき飲んだ ラムネに入ってたか? 変なもん 嘘ならよかったのですがね おう‥本当だったのかい! そりゃすまねえ! でもな 桜は散るから良いんだろう? 博打は勝ったり負けたりするから 楽しいんだろう? 祭りが永遠と続いたら それは祭りと呼べなく なっちゃうんじゃないかい? ありがとう帝統 その言葉プライスレスです 切々と心に沁みました 今回ばかりは虚実の境も 曖昧にしておきましょう え? どういう意味だよ? やっぱり嘘だったってこと? おい! あ! 花火 おお、これは綺麗ですね 最高じゃん! また来年も来ような! 遠慮しておきます なんでだよ! 楽しかったろ? また勝負しようぜ! こりごりですよ そんなこと言うなよ! また来ようぜ幻太郎! 勘弁してください えぇぇぇ 嘘ですけど え? なんだって?