髪かきまわす 激しい風 不気味な音 立てながら 揺れる歩道橋の上 嵐が来る 私は今にもあなたを 殴りそうな手 必死で止めてる 大人のふりして 逃げてるだけじゃない こっちを見て ふたりの上を 巨大な黒い雲が すごい速さで 近づいて渦巻いて その形変えていく 半袖の腕に 飛んでくる 大粒の雨が まばらに模様書き出す 嵐が来る 私は今にもあなたを 殴りそうな手 必死で止めてる はっきり言わないのは 卑怯だと思う もっと傷つく ふたりの上を 巨大な黒い雲が 覆い尽くした 青い稲妻が見えた 遅れて音が来る まだ少し遠い 私の言葉に 傷ついた顔をする あなたはずるい 激しい風と大粒の雨 黒い雲と傷ついた顔 はりついた髪 傷つけた跡 稲妻の青い舌 空を破って胸に届く 嵐が来る