あなたはくれたこの記憶の名前を 忘れた頃に また会いましょうと言った 思い出などよりもずっと 拙くてそれはもう無くさぬよう 大事に抱えました 忘れたくなるような記憶の中でも 滲んだ瞼にあの春が匂えば くたびれた心をすっと突き抜けて それはもうたくさんのしぐれに 変わりました 冬を連れてくる鳥の声がする いつも思い出すあの春のことを あの日のことを忘れないでいたい また出会った時は 氷のように固まった 僕の悪いも溶かしてしまうくらい 話がしたい あなたがどこか 遠い場所に今もしいたとして 凍える手を隠したまま 深い青に怯えているなら この風がどうか 君に届いてくれないかなんてと 思ったんだ その頃はどうしてるだろう 次の春が溶かしているかな ヒュルリヒュルりと 舞うならいの中でも 凍えた寒さにあの春を見ていた 巡り巡る季節のその片隅で それはもう大切に抱えました あの日の指す方へ僕も飛んで 行けたら 蓋をした雲間を縫う翼は 消えていった いつか 君の寒いもぼかしてしまうくらい 話がしたい あの日のことを忘れないでいたい また出会った時は 氷のように固まった 僕の悪いも溶かしてしまうくらい 話がしたい
