少女がいた 見知らぬ町に とても醜い顔をした少女だった 自分の顔を見る度に ナイフで切り裂いて しまいたくなった 「あの子、醜くて可哀想だねえ」 誰かがひそひそはやしたてる 「あの子、幸せにはなれんわ絶対」 聞こえた少女は瞳を閉じる 少年少女 走って行け 汗垂らし、涙ながし、輝く 少年少女 走って行け 拳握りしめ輝く OH OH OH OH OH OH OH OH OH OH OH OH 罵倒された少年は ただ無表情で頭を下げる 「お前なんか消えちまえ」 固い拳が冷たい頬を打つ 畜生、俺は悪くない 正義が何かもうわからない 畜生、悪いのはこの時代に 生まれた俺の運だろう 少年少女 走って行け 汗垂らし、涙ながし、輝く 少年少女 走って行け 拳握りしめ輝く 彼女は完璧そのものだった 欲しいものは何でも買えたし 頭も良くて優しくて 美しい彼女をみんなが憧れた だけど彼女はひとりぼっち 抱きしめてくれる人は誰もいない いつもひとりで冷たいベッドで 眠ることを誰も知らない 少年少女 走って行け 汗垂らし、涙ながし、輝く 少年少女 走って行け 拳握りしめ輝く OH OH OH OH OH OH OH OH OH OH OH OH 少年少女 走って行け 少年少女 走って行け 少年少女 走って行け 少年少女 旅立ちの時間