銀色の月の光 窓の露にきらめいて そんな夜に思い出すのは 静やかな足音 アスファルト 長い影が伸びてく 残らない 足跡を見つめて 夜の部屋 床に耳を付けて見上げた空 ふと気付けばあなたがいる やさしい温もり いつの日も後ろ歩く 何の音も立てないで いつかの夜 二人見上げた 窓の向こうに月 あなたの目 その先を見てみる 硝子越し 黄色い丸い月 その顔が私は好き 星も見えない夜は 白い線で縁取られた 紙の円い月 いつの日も後ろ歩く 何の音も立てないで 気がつけばどこかへ消えた 静やかな足音 朽ちて剥がれる 冷たい雪の日 今はもういない 儚い悪戯 切ない傷だけ 季節を越えて探してしまう あなたの黒い影 見つからないと知っているのに 遠い空で もう会えない もう会えない いつの日も後ろ歩く 何の音も立てないで いつかの夜二人見上げた 窓の向こうに月 銀色の月の光 窓の露にきらめいて そんな夜に嘘で作った ガラス浮く円い月